脳内ドーパミンのバランスを整える9つの自然な方法
ドーパミンとは?
ドーパミンは、「意欲」「運動」「快楽」に関係する神経伝達物質で、「気持ちが良い」「心地良い」と感じると出るといわれています。
幸福ホルモンや快楽ホルモンと知られているホルモンは、オキシトシン、セロトニンなど他にもありますが、実際にはそれぞれ違った種類の快感を感じた時に分泌するホルモンです。
ドーパミンは、“報酬系ホルモン”とも言われます。 頑張って結果を出したときの達成感や満足感をもたらす物質です。例えば、大きな仕事が成功した時、戦いに勝った時、レースに優勝した時、試験に合格した時など。
集中力を高め、作業を継続させるのにも役立ちます。
また、ドーパミンは運動の調節にも役立っています。そのため、ワールドシリーズで自分のチームが勝ったときや、リトルリーグで自分の子供がホームランを打ったときなど、興奮したときに飛び跳ねるのです。
欲望、特に「もっと欲しい」という欲望の神経伝達物質であるため、期待、可能性、愛、そして将来の成功を求めることにも関与しています。
・報酬(食べ物、セックス、お金、買い物)を期待するとき
・予想外の嬉しい驚きを得たとき
・モチベーション(報酬に向かう)
・記憶、気分、注意
快楽、報酬、快感、意欲、どれもポジティブな言葉に感じますが、ドーパミンが多く分泌されれば良いということではありません。多すぎると、興奮、強迫観念、強迫行為、精神病、暴力的になることに関与します。
少なすぎると意欲低下に繋がったり、多すぎると不安感や焦燥感が増して不安定、モチベーションの低下、無関心、疲労、退屈、パーキンソン病、衝動性、砂糖への渇望、スリルを求める行動や争いを求める行動を引き起こす可能性があったりと、単純ではありません。
日々、幸福で過ごすためには自分に合った最適の形が求められます。
多すぎても少なすぎてもトラブルの原因になります。
ドーパミンは、良いことも悪いことも含めて、人生の重要な瞬間を思い出す脳の能力もサポートしています。
ドーパミンは、気持ちよくなるための主要な神経伝達物質であるために人は、いつもより多く欲しいと求めてしまうのです。この魅惑的な神経化学物質について、さらに深く掘り下げてみましょう。
ドーパミンは、より良い人生を追求するための原動力となるあなたの中にいるセールスマンだと考えてみてください。時に、ドーパミンはあなたに嘘をつき、喜びを約束しながら、実際には痛みをもたらすこともあります(薬物乱用や不倫に手を染めるなど)。
適切に扱うことが、人生にとってどれほど重要なのかがご理解頂けましたでしょうか?
幸福感と健全な意欲のためには、ドーパミンのバランスが必要です。
幸福に関係する脳のドーパミンは、大きく分けて2つ
アクセル(ドーパミン報酬中枢)とブレーキ(ドーパミン制御中枢)であるとお考えください。
一つは、大脳基底核の側坐核の前半分にあるドーパミン報酬系(快楽の追求や依存症に関与)です。欲望や欲求に関わるドーパミン報酬系を考えてみましょう。
もう一つは、前頭前野/眼窩前頭皮質の活動を強化し、行動する前に考え、無益な行動を止めさせるドーパミンコントロールセンター。ドーパミン制御中枢は、前方思考、判断、計画、衝動制御、長期的な幸福に関与しています。
自然にドーパミンのバランスをとる 9 つの方法
ドーパミンのバランスを保つことは、幸福に不可欠です。
ドーパミンのバランスをとる9の自然な方法をご紹介します。
1. チロシンを多く含む食品を摂取する
チロシンはドーパミン生成に必要なアミノ酸です。
アーモンド、バナナ、アボカド、卵、豆、魚、鶏肉、ダーク チョコレートに含まれています。
2. タンパク質が多く、炭水化物が少ない食事を試す
動物実験では、ケトジェニックダイエットは脳内のドーパミンの利用可能性を高めることが示されています。砂糖の多い加工食品を食べると、渇望と過食につながり、前頭前皮質の快楽中枢に強い痕跡を残し、体重増加につながります。また肥満はドーパミン経路が損なわれる可能性があります。
3. 運動を習慣にする
運動はドーパミンのレベルを増加させ、脳細胞の老化を遅らせます。また、気分の改善と人生に対する全体的な見通しの改善にも関連しています。
4.瞑想
研究で、祈りと瞑想 (または心を集中させる) の全体的な健康上の利点が実証されています。ある研究ではある研究(※1)では、1 時間の瞑想の後、ドーパミンの生成が 65% 急増したことがわかりました。
5. マッサージを受ける
マッサージ療法がストレスホルモンのコルチゾールを減少させながら、ドーパミンレベルを約30%増加させることを実証した研究があります。(※2)
6.十分な睡眠をとる
脳がドーパミンを自然に増加させるために、十分な睡眠をとってください。睡眠不足は、ドーパミンを含む神経伝達物質とその受容体の濃度を低下させることが示されています。
7. 心を落ち着かせる音楽を聴く
心を落ち着かせる音楽を聴くことは、快感を高め、気分を改善し、ストレスを軽減し、集中力を高めるのに役立つと言われています。(※3)
8.外に出て日光を浴びる
日光に当たると脳内のドーパミンが増加するといわれています。(※4)
9. 栄養補助食品を摂取する
ハーブのアシュワガンダ、イワベンケイ、朝鮮人参は、ドーパミン レベルを上昇させ、持久力とスタミナを高めながら、集中力の向上とエネルギーの増加を促進することがわかっています。ドーパミンを増加させる他のサプリメントには、クルクミン、l-テアニン、L-チロシンが含まれ、覚醒、注意、集中力を促進します。
参考:9 Natural Ways to Balance Dopamine in the Brain
https://www.amenclinics.com/blog/9-natural-ways-to-balance-dopamine-in-the-brain/
(※1)
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/11958969/
(※2)
pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/16162447
(※3)
(※4)