心と体を鍛えるパワーヨガ
パワーヨガとは、強度の高いポーズを中心に行うヨガです。
ここでいう「強度が高い」とは、運動量が多い、筋力やバランス感覚を必要とする、ということです。ダイナミックな動きが多いアグレッシブでパワフルなヨガスタイルです。
ヨガは歴史が深く、その起源は紀元前であったともいわれています。
時代のニーズに合わせて形を変え、インドの一部の修行者のためのものではなく、現代に至るこのわずか100年程度で急速に全世界の人々が気軽に取り組むことができるエクササイズへと変化を遂げました。
時代と共に変化していく中で、ヨガには沢山の流派が生まれました。
その中の一つがアシュタンガヨガです。
アシュタンガヨガは、行うポーズの順番や呼吸数が厳格に決められており、その中には強度の高いポーズも多くあります。日々の自己鍛錬が求められるヨガです。
今回ご紹介しているパワーヨガは、アシュタンガヨガをベースに生まれたヨガの一種であると考えて良いでしょう。
【パワーヨガを行うメリット】
・身体が温まり血行が促進
・インナーマッスルが鍛えられる
・内臓機能活性化
・姿勢矯正
・下半身の強化
・精神面の安定
・深い瞑想状態に入ることができるため、リラックスと集中を両立させることが可能
・左右のバランスを整える
・強度の高いポーズに合わせてウジャイ呼吸を行うため、今その瞬間の自分自身に集中することができる
心と体がバラバラになってしまいやすい現代社会では、「心と体を今この瞬間に集中させる」ということは心と体を繋ぐ方法の一つであると考えられます。
【勝利の呼吸法】
パワーヨガでは主に「ウジャイ呼吸」という呼吸法を用います。
ウジャイ呼吸法はとても力強い呼吸法で、深い呼吸をすることが可能となります。
別名「勝利の呼吸法」とも呼ばれています。
これは、ヨガの呼吸法には珍しい胸式呼吸で行う呼吸法です。
胸式呼吸は鼻から息を吸って鼻から吐き、息を吸う時には肺を思い切り膨らませる呼吸法です。鼻と喉で音を立てながら呼吸します。
ウジャイ呼吸法には体を温める作用があり、内臓機能を活性化させる効果があります。
「息を吐く時に20秒以上続かない」という人は、呼吸が浅い可能性があります。
ウジャイ呼吸法を行うと肺が空気で膨らみ、胸を張ったような状態になります。
(ウジャイ呼吸法では、体内の換気量がおよそ6倍も増加するといわれています)
【パワーヨガの代表的なポーズ】
太陽礼拝、戦士のポーズ、三角のポーズ、弓のポーズ、舞踏の王のポーズ、等
(スーリヤナマスカーラ、ウォーリア、トリコナーサナ、ウトゥカタアーサナ、ナタラージャアーサナ等)
【気を付けること】
運動量が多く、難易度の高いポーズもあります。
決して、無理をしないこと。
できればカッコいいと思われる憧れのポーズも、まずは自分の体と向き合うことが一番大事です。
また、逆転(逆立ちなど内臓が逆さになる)ポーズは、頭痛、目眩の症状が出た際には無理せずその場で休みましょう。逆転ポーズは生理中の女性は禁忌ですので控えましょう。
無理に体を伸ばす行為も怪我の原因になります。
必ずインストラクターの指示を聞き、現在の自分に可能な範囲でパワーヨガを行いましょう。